10月11日から13日、グェン・クオック・クオン大使は三重県と滋賀県庁のご招待を受け、両県を訪問した。
三重県では、鈴木英敬知事をはじめ、四日市市長及び松坂市長、商工会議所連合会と意見交換した。また、ベトナムを紹介するセミナーが2つ開催され、県内の約200もの企業と団体の代表者が集まった。
鈴木知事が近年、特に2016年5月、ベトナムのグェン・スアン・フック首相が伊勢G7会議に参加する際、同県を訪問したことがきっかけでベトナムとの関係が急速に発展したことを報告し、県内の500社に対する調査では、中国やタイを超え、ベトナムが最も関心を集めている国という結果が出た。そのため、ベトナムがAPEC会議を見事に開催した後、11月には、知事が自ら90社以上もの企業が参加する訪問団を率いて、2回目となるベトナム訪問を予定している。クオン大使は知事のベトナム訪問を心より歓迎し、成功に収めるようサポートすることを約束した。
三重県で有名な海の街である四日市市を訪れた際は、ベトナムの環境問題処理に携わる人材育成と技術移転について、サポートしてくれるよう依頼した。四日市市には工場がたくさんあり、過去40、50年前に激しいぜんそくなど人々の健康に影響を与える大きな環境問題が起こった町であり、そのことがきっかけで、今では、高い環境基準と技術が適応、導入され、環境問題を解決できている。森市長は市として今後ともベトナムへの技術移転、人材育成のサポートを積極的にサポートしていくと述べた。
滋賀県では、三日月大造知事をはじめ、池永肇恵副知事、農業、商工、そして観光部署の代表者と意見交換した。また、県内の企業には近年のベトナム情勢と社会経済について講演した。
三日月知事は滋賀県がベトナムとの関係を重視し、これまでホーチーミン市やクアンニン省と協定を結んだことを紹介した。ベトナムへ投資、関心をよせている企業がますます増えているのが現状である。クオン大使は県の河川へ流れる工場などの汚染水処理に対する効果的な政策に印象を受けた。特に大阪や京都など近畿に住む1500万の住民へ生活水を供給している琵琶湖は世界で最古の3つの湖の1つである。琵琶湖をきれいに保つために、行政が住民に環境保護の意識を徹底的に宣伝、教育を行っている。県内の工場から出される排水は河川や琵琶湖へ流れる前に厳しい規制に基づく水処理過程を経る。三日月知事は琵琶湖が滋賀県の「心」であり、誇りに思い、ぜひベトナムと工業排水の処理に関する経験と知識を共有したいと述べた。
クオン大使は滋賀県の有名な観光地をはじめ、ハイレベル農場、組合、工場などを訪問し、働いているベトナム人研修生と交流した。
三重県は人口180万人、GDP約700億ドル、平均所得3万ドルと全国6位、また、滋賀県は140万人、GDP600億ドル近く、平均所得3万ドル近くと全国4位を誇る自治体である。
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